今回は記念すべき100回目の投稿である。
思えば2019年の10月からつらつらと思いつくまま、気の向くままに書き始め、旅のブログなのにコロナなどという予想もしない事態にも見舞われ、海外に出れないという状況で中だるみもあり、ようやく100回目の投稿となった。
題目が「旅とバカラと酒と本」というブログなので今回は面白い「旅本」を紹介したいと思う。
「面白い」にはいろんな面白いがあると思うが、例えば「興味深い」なども「面白い」であろうし「感動させられる」本があったらこれもまた面白いと表現されるであろう。
また、「笑える 楽しい」などと言ったらこれはもう間違いなく「面白い」であって、今回はこの「笑える 楽しい」本を紹介したいと思う。
現実的にはなかなか本を読んで声を出して笑える事はないと思うが今回のこの本は確実に笑える。
この本を初めて読んだのはもうかれこれ26年前で1997年の事である。
題名は「ベトナム乱暴紀行」という。
もしかしたら知っている方も多いかもしれない。なんせ26年も前からあるのだから。
作者は金角&銀角、2人の共著であり、金角が文章、銀角がイラスト担当である。
金角は現在はゲッツ板谷というペンネームに変わっており、その名前で書いた「板谷バカ三代」はこれこそ声を出して笑える本の金字塔であり、元気のない時に読んだら1発で元気になる事を保証する。
話戻って「ベトナム乱暴紀行」であるが、とにかくもうはちゃめちゃである。
かつてこれだけ乱暴、狼藉をつくした旅行記があっただろうか?いや無いに違いないしこの先も出てこないであろう。
初っ端からタイの空港でプエルトリカン?と大喧嘩を始めるわ、ベトナムのフーコック島では190センチのフランス人を殴り倒すわでめちゃくちゃである。
彼らは常識人ぶって体裁をとる事もなく、ほとんど本能のおもむくままに行動する。
そこが読んでる側は爽快であり、ある意味スカっとするのである。
自分の行動を文章にするくらいだから、そうは言いながらも己を冷静、客観的に見ているところもある。そうでなければこの話は単に乱暴で下品で何の面白みもない話で終わっていたであろう。
そして驚いた事にこの本の98ページにベトナムのニャチャンという土地で「マサ」なる日本人が出てくるが、この本を読む数か月前に僕もこの人物と遭っていたのだ。
曰く
「自分はホーチミンからニャチャンまで歩いてきた」(本でも同じ事を言っていた)
「自分はアメリカと日本のハーフである」(かなりハンサムだった)
「今世話になっているこの貸しデッキ屋の娘と結婚するつもりである」
彼はニャチャンまで歩いて来た後、ここのビーチの貸しデッキチェア屋に居候する事になり、どうやらここの娘と結婚する事になったらしい。(結婚やハーフの話は本には書かれてなかったが)
こんな会話をして数か月後、たまたまこの「ベトナム乱暴紀行」を買う事になって、本に書かれている内容と同じ会話をしていたので驚いたものだ。
そんな偶然も重なり、ますますこの本を面白く感じたのかもしれない。
アマゾンなどでも買えますので興味がある方はぜひ御一読を。