旅とバカラと酒と本

自分のおももくままに書き綴るブログです

旅のあれこれ⑪ カンボジアにて

その時僕は8日の予定で旅に出ていた。

2008年7月の事である。

中華航空で成田から台北で乗り換えベトナムホーチミンへ向かい、帰りはカンボジアプノンペンから台北を経由し成田に戻る、いわゆるオープンジョーというチケットでの旅であった。

オープンジョーとは出発地と戻ってくる空港は同じだが、最初の到着地と帰りの出発地が異なるチケットの事で文字通りサメが口を開けた様な形に似ている事からそう呼ばれる。(ってそんなに似てるかね?)

 

ホーチミンからはバスでプノンペンカンボジアの首都)まで一気に行く事も出来るがカンボジア側の国境の街であるバベットで一泊し(ここにはカジノがいっぱいある)翌日乗合タクシープノンペンに向かった。

何故か当時のカンボジアトヨタのカムリが圧倒的に人気で、果たしてこのタクシーもしっかりカムリであった。

僕も含め3人の乗客を乗せたカムリは猛スピードでプノンペンに向かった。カンボジアのタクシーはとにかく飛ばす。というか東南アジアのタクシーは飛ばさないと損である、思っている節があるくらいやたらと飛ばす。そして怖いので念のためシートベルトをしたら笑われてしまった・・・"(-""-)"

 

バベットからプノンペンまでの時間はおよそ4時間弱くらいだった様に思う。

プノンペンまでの道のりは途中に大きな街はなく、素朴なカンボジアの風景が広がっていて高床式の住居などが多く見られる。途中、橋の架かってない大きな川をフェリー的な船に乗って渡ったりとなかなかに趣のある行程であった。

プノンペンに着き宿泊しようとも思ったのだが一気にシアヌークビルまで行く事にした。プノンペンからシアヌークビルへはバスでおよそ4時間半くらいかかる。

シアヌークビルはビーチリゾートの街で、まあビーチリゾートというのが恥ずかしくなる程度の海辺の街ではあったがのんびりするにはいい所であり当時僕はとても気に入っていた。

当時のバス代は3ドルくらいのものであり、そこでいつも僕は金満日本の底力を見せるべく1人で2座席を大人買いしていた。なんせ当時のバスは中古の中古、といった感じでボロボロであり、当然座席もへたっておりクッションなど望むべくもなくケツが痛いのである。

そこで色々体勢を変えてみたりするのだが1座席では動ける範囲も限られており事態の解決には至らず、いつしかいつも2座席を大人買いする様になったのだ。

そしてもう一つの理由はあんまり言うのもはばかられるが、しかしあっさり言ってしまうと隣に座るカンボジア人が(主に男)これが結構汗臭いのである・・・

 

そんな事からいつしか2座席買う事がお約束になったのだが、かと言ってこれで事態があっさり解決するわけではない。

カンボジアのバスはいつも満席である。満席である上に通路にまで人が座っていたりする。するとどうなるか・・・

 

僕の隣の席が空いていると見るやその人達が指定座席であるにも関わらず黙って座って来るのである(ーー゛)

 

そこで僕はいつも「ノーノーノー」とシートのチケットを見せて追い払うのであるがバスが出発するまでこの行為は何度も繰り返されるのである(;一_一)

 

挙句、僕は靴を脱ぎシートの上に体育座りの様な形で横向きに座って2座席を占有したりするのだが、するとこれがマナーを知らないとんでもない奴、といった感じでバスのスタッフにこの席をコイツに座らせてやってくれ、と注意されるのである・・・

仕方がないのでまたチケットを見せてこれは俺の席なんです、と説明するのだが何だか毎度居たたまれない気持ちになったものでした(T_T)

 

次回に続きます