マニラでトランジットした後、飛行機は深夜のバンコクに到着した。
日本を出たのは3月初旬のまだまだ寒い時期で、僕はハイネックのセーターを着て飛行機に乗っていたのだがバンコクに着いて空港ターミナルから遠く離れた空港の端でタラップに出ると猛烈な熱気が体にまとわりついた。
「うっ、暑・・」
今もその感触を思い出す事が出来る。
そしてそれは決して不快な気持ちではなかった、というよりむしろ快感であったと言うのが率直な感想だ。
日本があんなに寒いのにここは夏だ!最高じゃん!
これが僕のその時の気持ちである。