(このお話は「旅のトラブル④」から先に読んで下さい)
ポイペトに向かう時、何か所か客を拾ったり、停車したりして結構時間が経っていた事から随分遠いところまで来ていると思っていたが数十分走るとスワンナプーム空港への表示看板が現われる様になり最悪な程は離れてはいなかった。
バンコク中心部では渋滞で時間が掛かる事も予想され、更にはタクシー代も心臓に悪い事からタクシーの運ちゃんにスワンナプーム空港で降ろしてもらう様にお願いし、そこからはエアポートレールリンク(鉄道)と地下鉄でいつもの定宿があるスティサン駅で降りホテルに駆け込んだ。(結局1時間ちょっとタクシーに乗り運賃は千数百バーツだったと思う)
以下こんな感じっす。
「す・すみません(はあはあ)ぼ・ぼくのパスポートありませんか(はあはあ)」
レセプションに座った眼鏡をかけた年配のおばちゃんは下から上目使いにじろっと僕を一瞥した後、ゴソゴソと透明のビニール袋に入った真っ赤なパスポートを取り出すと無言で僕に差し出した。
「あった~~~~~」
なかなか味わう事の出来ないレベルの安堵感を体感するワタクシ・・・
(それだけ海外でパスポートを無くした時の不安感ってすごいんですわ、実際・・・)
何をどう勘違いしたのか更にはお礼まで述べてしまうボキ・・・
「さんきゅー、さんきゅー、さんきゅー!!」
さんきゅーじゃないっつーの。
そこは怒るところだろ、実際・・・
それにしても解せない。今まで何度も返すチャンスはあったのに何故こちらが聞くまで僕のパスポートは返って来なかったのか。
答えは簡単である。
「何故ならそこがタイだからだ!」(いい加減なんすよタイピープル・・)