また、こういうケースもあった。
カジノホテルでは寝て起きて好きな時に24時間勝負が出来る。
その時は夜中の3時にカジノに行ってみると珍しくバカラのテーブルにお客がいなかった。罫線(出目表)を見ると戻り目の流れから突然プレイヤーのツラ目が始まり、3つほどツラ目が続いた後で勝負する人がいなくなったんであろう、そこでこの台は止まっている状態であった。
僕からしたら折角ツラ目が始まり3つ続いたところで誰もいなくなるなんて信じられない状況であるが(ツラ目大好きなもので・・)その罫線を見た途端、賭けずにはいられなくなり早速その台に座りプレイヤーのツラ目に賭ける事にした。
バカラではカードは先にプレーヤーがめくる事になっている。しかしその時他に客がいない事からディーラーにお願いしてバンカーに先にカードをめくってもらう事にした。
するとバンカーのカードは8と絵札でナチュラルの「8」・・・(9と8の場合ナチュラルと呼び1番めと2番めに強い数字)
がっくり来たがその時は何故か苦笑してしまい「そんなもんだよな~こんなおいしい罫線でいきなり当たらないよな~」なんて事を考えていた。
勝ち目はないと思いながらもカードをめくると1枚目の数字は8であった。
「おっ」と思いましたね。
何故なら次のカードが10もしくは絵札(11~13)であればバンカーと同じ「8」となりほとんど勝ち目のないナチュラルに対し引き分ける事が出来る。
単純な計算で言えば10または絵札が出る確率は13分の4であり決して高くはないがあきらめる程低くはない。
俄然やる気になった僕は「絵札が出ろ!」と力を込めて2枚めカードを絞ると3分の1程めくったところで現れたのは柄が何もない真っ白な状態の、自分でも全く想像もしていなかった「1」であった!
(トランプを見れば分かるが1は真ん中にしか柄がない。もちろんこの場合カードの角の数字はそれぞれ両手の人差し指と親指で隠してめくる。これを前述した様に絞りという)
つまり8と1で「9」となり何とナチュラルの「8」に対して唯一勝てる「9」で勝ってしまったのである。
これも少しドラマチックというか本来であればプレイヤーの僕が先にカードを開けて「9」を出し、その後バンカーが「8」を出すという展開になり「お~、ちょっとやばかったな~」という位で終わっていたと思う。
ところが先にバンカーを開けてもらう事で本来なら負ける確率の高いと思われる勝負を劇的に勝つ、という展開になる事となった。
その後は大変に好調な展開で順調に勝つ事が出来た。