(よかったらこの話は「コロナ後初のカジノ旅①」から読んで下さい。)
何とかカンボジアに入国したのだが、その風景はコロナ前とはまるで変っていた。
2022年の12月、僕の定宿でバカラの主戦場であったグランド・ダイヤモンド・シティ・ホテル&カジノで約20人が死亡し、約100人が負傷するという大規模な火災があった。
例年、12月や1月にこのホテルに滞在していたのでちょっと洒落にならない事件である。
この火事をきっかけに周辺の建物が取り壊され、人とバイクと車でカオス状態だった国境のメインストリートが妙にスッキリと見違える様に変わっていた。
その関係なのか以前はカンボジアビザ発行所と入国管理事務所が別々で、尚且つ結構離れており面倒だったのが今回はタイ出国してからすぐ反対側に同じ建物で同時に処理出来る様、便利になっていた。
いつもの定宿を失った僕はどうしようか思案していたがとりあえず、と思って飛び込んだカジノホテルがなんと1万バーツ(約4万円)のチップを買うと宿泊が無料になるという。
このシステムをプロモーションと言うが、こんなに安く、1万バーツのチップで泊まれる所なんてもうないと思っていた。
というのも火事を起こしたカジノホテルが同じ1万バーツで宿泊出来たのだが、まわりのカジノホテルに比べて圧倒的に安く、ゆえにいつもこのカジノホテルに泊まっていたのだが、まだあったのだこんなに安く泊まれるところが。
(まわりのカジノはどこも25000~30000バーツである)
今回ポイペトに滞在してみたらまだまだ客数は回復しておらず、もしかしたら客を呼び込む為の特別価格なのかもしれない。
ラッキーだったなぁ、と部屋に入った時そう言えばWifiのパスワードを教えてくれなかったな、と思いフロントに確認するとWifiは無いという・・・
Wifiが無いと家にも仕事場にも友人にも連絡がしづらい。いつもラインで気軽に連絡していたので困った事になった。今、無事にポイペトに投宿した事も家に伝えたい・・・
「そういえば!」とふっと思いつく事があった。
このカジノの近くには「NOBU」というこんな辺境の街には奇跡のような日本料理屋があってそこでWifiが使えたのだ!
それに僕はいつも新しい国に入ると知らず知らずのうちにどこか緊張しており、ビールを飲んで落ち着きを取り戻す、という妙な習慣があるのだ。
さっそく「NOBU」に行き、いつも勝負必勝を期して頼むカツ丼と、カツをつまみにシンハービールを飲んだ。
カツ丼は200バーツと安くない。円安の今ならなお更である。シンハービールは90バーツ。合わせて290バーツ、1160円。カンボジア人にしたら結構な贅沢の昼食である。
アルコールの酔いがいい具合に僕の緊張を取りほぐし、Wifiのパスワードもゲットしたので色々な所に連絡し、落ち着きを取り戻した僕は勝負に向かって気合を高めるのであった(笑)