旅とバカラと酒と本

自分のおももくままに書き綴るブログです

ポイペトの日本食レストラン

話は変わりますがワタクシ外国に行った際に何を食べるかと言いますとこれが圧倒的に日本食なのです。外国で食べる日本食ほど美味いものなし!というのが現在のワタクシの旅の哲学であります。

 

せっかく外国に行ってその土地の料理を食べないとは何事か!

 

そんな声が聞こえてきそうです。すいません・・・おっしゃる通りです。

が、少し言い訳をさせて頂きますと現在はこんなワタクシですが、かつては外国に行ったならその国の食事で済ますべし、という哲学のもとその土地の食事を美味い美味いと今考えると少し無理をしながら食べておりました。

ところがその考えが変わったのは今から10年ちょっと前にカンボジアのビーチリゾートのシアヌークビルで「空海」という日本食レストランに行った事がきっかけでした。

今考えても最高のレストランだったと思います。以前はビーチのすぐそばにありましたがその後移転したそうです。また現在営業しているか分かりません。その時は「はっぱ」という意味深なレストランと併設されてました。

何が最高だったかと言いますと、そこはエアコンなど無い簡素な作りのお店でしたが天井には大きなファンが物憂げに回って心地のいい風を届けてくれた上、店内にはいつもジャズが流れ、吹き抜けの構造だった為に自然な風も通り抜けるといういかにも南国的な快適さのあるレストランでした。

オーナーは日本人のご夫婦でお子さんがいらっしゃるという話でしたが(従業員のカンボジア人が教えてくれました)やはり日本人が作る料理なだけあってしっかりした日本の味でしたし、何より、刺身が最高でした。

シアヌークビルは港町で魚市場がすぐ近くにある為そこで仕入れた地場産の魚をオーナーが格安で提供してくれていたのです。その値段何と1皿1.5ドル!当時のレートで120円!

その魚も日本ではまず見る事のない魚達でした。例えばバラクーダの刺身やギンガメアジなどなど。たぶんこれを日本で食べたなら決して美味しくはなかったと思います。大体南洋の魚は締まりがなくぶよぶよで味が大味ですので。

でもその時はとても美味しいと思いました。何故ならこんな所で新鮮な刺身が食える!しかも本格的な日本の味がこんな日本から遠く離れたカンボジアの辺境の地で味わう事が出来ているという感動が後押していたと思います。周りを見れば正にカンボジア。そんな中ここだけは日本の様でとても落ち着ける。

これすごくいいなぁ~とその時思いました。外国という非日常の環境の中で食べる日本食最高!と。

今でもバンコクへ行くとよく刺身を食べたりしますがたいした刺身は出てきません。大体イカとかシメ鯖とかサーモンとかマグロだけです。マグロも本マグロならいいですがたいていメバチかキハダかよく分かりませんが下級のマグロです。でもこれが結構美味い。これも外国という非日常の空間の中で日常を味わうというギャップがもたらす味増し効果ではないかと思うのです。

 

そんなわけでワタクシはポイペトでも日本食を探し求める事になるわけですね。

前振り長くなりました!